この映画はサブスク・プレミアムの「サービス」企画
にあり有難く鑑賞しました。
山中貞雄監督作品は現存するフィルムが三本しかない
とあるように「貴重」なのですが、1936年製作で古い
フィルムだからかサービスは? ふつうに見れた。
山中監督作品は、先日「人情紙風船」がとてもよく、
直ぐにこの映画も見たく思いました。
映画は、河内山宗俊を演ずる河原崎長十郎さんは前の
「紙風船」でも思ったがやはり「いい顔」「男前」。
昔から?いい顔というのはどうして皆~大半の人が-
いい顔と思うのでしょう。
近年の大川橋蔵、歌舞伎の阪東玉三郎 系の顔ですね。
(私はペンネームよりの佐田啓二系もありと思うが)
この映画、女優は何と原節子さんが出られていています。
吉村(公三郎)監督や小津監督作品あたりばかり?見て
いるものには「見っけ!」というカンジでした。
後で、原節子さんデビュー翌年で十六才だと分りました。
ともかく、男女お二人のお顔を見るだけでも嬉しい映画
を実在の人物より後に伝説を付け加えられたこのー
「河内山宗俊」(こうちやまそうしゅん)の山中作品。
小道具「小柄」の動き、映画の筋などおもしろく宗俊が
上野の法親王下の僧に化けたところは圧巻。
しかし、最後の斬り斬られ-何だって「正義」もすくわれ
ないのだろう。
山中監督が若く戦病死されたことともに、現実も映画も
「無念」が多い。 ~こころは「祈念」に死ねた?